ヒサトモ。(かなり長文ですスマソ)

【An×An2的には答えが「ウオッカ」しかない(と思う)】
問題(趣味雑学):「過去の日本ダービーを牝馬が制したのは3頭のみです。それはヒサトモ、クリフジと‥‥」

たぶんこれに類似した早押し問題が、An×An2で実際にあるかと思いますが、
An×An2的に前者の2頭を答えさせるような問題はたぶんないかと思います(あくまで「たぶん」ね)。

競馬ファンじゃなくっても、「ウオッカ」という馬名ぐらいは誰でも知っていますからね。
まあ、私的には2文字目を答えさせる時に、「オ」と「ォ」が入っていればそれで満足なのですよウヒヒヒヒ(笑)



【ヒサトモ〜悲運の名馬】
で、今回の本題はそのウォッカ‥(ブブー!!)‥ではなく、「初代牝馬のダービー馬」であるヒサトモのはなし。


ヒサトモ
091106


この写真でも容易に想像はつきますが、ヒサトモは戦前(第二次世界大戦前)の馬です。
っていうか、ものすごい馬体ですね。今でも十分通用しうる、素晴らしい馬体です。


ヒサトモ:1934年生まれ
牝馬ながら1937年の東京優駿大競走(のちの日本ダービー)を優勝。
(ちなみに、2着も牝馬で牝馬のワンツーは現在に至るまでこれ1回のみ)

その後、70キロという、今では考えられないようなハンデを背負いながらも
牡馬相手に勝つなど大活躍し、1938年に引退。繁殖生活に入る



ひいいい!70キロってどんだけですか!しかも勝つって!ウオッカやダイワスカーレットも強いけど、なんかそれらとは別の次元の強さのような気がします。


しかし、そんな素晴らしい馬に、悲劇の始まりが待っています。


引退後、いったん繁殖生活を送っていたヒサトモだが、産駒が結果を残せ
なかったり、不受胎が続いたりと順風満帆にいかず。
そんなおり、「ヒサトモを 地方競馬で競走復帰させてはどうか」との打診が
行われる。オーナーの宮本さんはこれを了承。

このとき、ヒサトモは既に16歳(人間で言うと60歳以上に相当)になっていた



なんか既にフラグが立ってしまったようでありますが‥‥;
16歳で、しかも牝馬で競争復帰‥‥ありえません。こないだの天皇賞を勝ったカンパニー(8歳)の2倍ですよ。2倍。こないだ現役引退したばっかりのジョリーダンス(同じく8歳・牝馬)の2倍ですよ。2倍。

今の時代で当てはめたら、さしずめダンスインザダークバブルガムフェローエアグルーヴファビラスラフインあたり(いずれも’96クラシック組)が現役復帰するような感覚ですか(笑) なんかそれはそれで見てみたい気もしないでもないですが(笑)

あえて人間界で当てはめるならば‥‥結婚して何年もブランクがありながら復帰した伊達公子さんのような感じ?いや、そんなもんじゃ効かないでしょう。 おそらく、『東洋の魔女』の主将だった河西昌枝さん(現在76歳)が、今の眞鍋ジャパン(全女バレー)に入って世界を相手に回転レシーブしまくる‥‥ぐらいのことでしょうか。そりゃ森光子さんもびっくりだわ。

いすれにしてもありえません。
そしてありえないぐらいに悲しい結末が‥‥


復帰後、ヒサトモはわずか2週間余りの間に5戦も消化し、2勝を挙げる。
しかし、調教終に馬房に戻る途中、心臓麻痺を発症し、そのまま死亡。
死ぬ瞬間は、後脚から崩れるように倒れたと言われる。

その後、ヒサトモは遺体共々行方不明に。したがって墓なども存在しない。



あああああ‥‥!!!!!


なんか涙が出てきますね。ホントに。
ヒサトモが亡くなったのは、戦後間もない1949年であり、馬資源の不足やいろいろな事情があったにせよ、世代の頂点を極めた馬〜それも牝馬〜が、引退後子供を産んで16歳にもなって競走馬に復帰させられ、わずか2週間のうちに5戦も戦わされ、過労死して行方がわからないだなんて、本当に悲しいことです。むごたらしいことです。





【ヒサトモの「その後」】

不受胎の多いヒサトモであったが、唯一の牝馬の仔であるブリューリボンが
繁殖に入り、ヒサトモの血を繋ぐ。曾孫のトウカイクインは6勝を挙げるなど
活躍。
5代孫のトウカイローマンは1984年の優駿牝馬(オークス)を優勝。
そしてそのトウカイローマンの甥である1頭の牡馬が、のちに多くの競馬
ファンを魅了し、記録にも記憶にも残る名馬となる。



のちのトウカイテイオーである。




悲運の名馬だったヒサトモですが、その血脈はきちんと受け継がれ、トウカイクインやトウカイローマンを輩出し、そしてあのトウカイテイオーをこの世に送り出したわけなんですね。

競馬ファンであれば、トウカイテイオーがどれだけの名馬だったかは既にご存じかと思われますのでここでは割愛しますが、いずれにしてもこんなにドラマティックな血脈だったんですね。



そして、このトウカイテイオーが、今週末の東京競馬場に、実に15年ぶりに帰ってくるそうです。
彼の現役時代の輝かしい競争生活もさることながら、彼の遠い祖先であるヒサトモから受け継がれた“血のドラマ”にも思いを馳せつつ、ぜひとも会いに行きたいものですね‥‥。



(※駄文はwikipediaを参考に私が手を加えたものです。
 なお、ヒサトモの写真は、誠に勝手ながらこちらの動画からお借りしました。
 もちろん動画もとっても素晴らしいです。競馬ファンならずともオススメです。)


戦火に消えた名馬たち[パリは燃えているか]




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